2017年10月3日火曜日

妊娠中にインフルエンザにかかったら!?疑問不安をすべて解消します!

こんにちは、医者になってからは一度もインフルエンザにかかっていないうなぎいぬです。

すっかり秋めいてきて、いよいよこれからインフルエンザの季節到来ですね。

毎年この季節に妊婦健診で必ずされる質問が、
インフルエンザがらみの質問です。

『妊娠中もインフルエンザの予防接種ってうった方がいいんですか?』
『妊娠中にインフルエンザにかかっても大丈夫ですか?』
『インフルエンザの薬飲んだら、授乳はできませんか?』

こんな質問に答えるべく、
小児科学会から、新生児についてのインフルエンザにかんする最新の対応案が発表されたので、内容をまとめます。

  妊婦さんがインフルエンザにかかったら?

  お産までにインフルエンザが治癒している場合

→通常管理でOK

  お産7日前以内に発症して、治る前にお産した場合

→母子同室は防げない。ただし、他の母子からは隔離する。赤ちゃんに対して予防投与はせずに経過観察、もし発症したら治療する。

  お産後、入院中にインフルエンザを発症したら?

個室で、他の母子から隔離する。
母子同室は防げないが、母と赤ちゃんとの間に十分な距離をとって飛沫・接触感染予防をする。赤ちゃんへの予防投与はしない。

  赤ちゃんがNICUに入院している場合は?

保育器で隔離、もしくは、他児と1.5m以上隔離する。
母はインフルエンザ発症後原則7日間はNICUへ入室しない。

  赤ちゃんにインフルエンザを疑う症状があったら?

インフルエンザ検査をして、陽性なら、治療を検討する。
早産児は発症すると重症化する可能性があるが、一方で、抗インフルエンザ薬のオセルタミビルは生後2週間以降が適応なので、生後2週間未満の場合や低出生体重児の場合は投与する場合は副作用症状に十分注意する。

  母乳は飲ませてもよい?

マスク着用、清潔ガウン着用、手洗いにより感染予防対策をした上で、直接授乳してもよい。
抗インフルエンザ薬を内服中でも授乳してよい。


内容は以上ですが、重要なことを二点追加すると、

  妊婦さんも予防接種が大事!

なによりも、インフルエンザにかからなければよいのです。
予防接種をしても、かかる時はかかりますが、
それでも確率は下げられますし、もしかかっても重症化を予防できます。

ですので、妊婦さんもぜひ予防接種をしてください!
よく、“予防接種うって大丈夫ですか?”と聞かれますが、
妊婦さんこうつべきです。
もちろん、うがい手洗いも大事ですが。

あと、妊婦さんの家族など周りの方々も、
インフルエンザを持ち込まないように予防接種をしておきましょう。

  退院後にインフルエンザを発症したら?

まずは産婦人科へ電話で相談しましょう!

大事なのは、いきなり受診しないこと。
これは妊娠中でも同じことですが、
もしかしてインフルエンザかも??と思ったら、
まずはかかりつけの産婦人科へ電話してください。

産婦人科には、妊婦さんもたくさん来ていますし、
1ヶ月検診できている赤ちゃんもいます。
いきなり受診して、待合いで待っている間に他の患者さんにうつしかねません。

事前に電話で相談してもらえれば、病院側も対策をとれますので。

というわけで、まとめると、

ü   妊婦さんも、産後のママも、インフルエンザの予防接種をうちましょう!
ü   インフルエンザかな?と思ったら、まず病院へ電話!

ü   万が一インフルエンザにかかっても、お産も授乳もできるのでご安心を!

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