はじめまして、うなぎいぬ似の産婦人科医、2児のママです。
日々、産婦人科の診療をしていると、
思うことがたくさんあります。
感動すること、驚くこと、
患者さんに知っておいてもらいたいこと、
病気でない女性にも知っておいてもらいたいこと、
男性にも知っておいてもらいたいこと、
ママさんに知っておいてもらいたいこと、
そんなことを、女医かつママだからこその視点から、
つらつらと書いていこうと思います。
書きためておかないと、日々の忙しさにまぎれて、
思ったことも忘れていってしまいそうなので。。
先週は、小林麻央さんが乳がんで亡くなったという報道に、
日々『死』と直面する機会の多い医療現場の我々も衝撃を受けました。
骨転移もしているとは聞いていましたし、
そう遠くない将来にこうなることを予想はしていましたけど、
それでも悲しい。とにかく悲しい。
他人ですけど、同年代で、子どもの年齢が近いこともあって、
家族のことを考えると涙があふれてきます。
同じ乳がんでも、早期で発見されて根治できることも多いですが、
小林麻央さんの場合は、本当に運悪く、
進行がかなり速いタイプだったのだろうと思います。
確定診断がついて治療をはじめるまでのにも、
かなり進行したのかもしれません。
何か異常が見つかった時、
診断をつけるまでははやいに越したことはないです。
とはいえ、こういうのは青天の霹靂なので、
他の病院の話も聞きにいきたい、とか、
有名な病院の方がいいんじゃないかしら、とか、
いろいろ迷ってしまう気持ちも分かりますが、
一通りの精密検査は、迅速に受けた方がよいです。
どこで治療を受けるかは、その後考えたらよいことですし、
精密検査の結果、異常がないかもしれないですし、
どれくらい治療を急いだ方がよいかも、検査をしてみないと分かりません。
小林麻央さんの件はとても悲しいことではありますが、
とても影響力のある方だからこそ、
今後、検診の大切さ、検査の大切さなどが多くの人に浸透して、
その結果、一人でも多くの人が救われることで、
麻央さんの弔いになるのではないかな、と思います。
産婦人科医として、日本の女性にも男性にも、
もっともっと知っておいてほしいこと、
知っていれば人生の助けになるようなことがたくさんあります。
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